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Mrs.GREEN APPLE 私が選ぶ三選

更新日:2023年12月4日



活動歴は驚くほど長く2013年結成なので10年目のグループ。

2020年に一旦活動を休止し、メンバーチェンジを経ながら2022年「フェーズ2開幕」し、2023年今年大ブレイクを果たす。メンバーは大森元貴(ボーカル・ギター)若井滉斗(ギター)藤澤涼架(キーボード)の3名。


然し、明らかに2022年以降はロックバンドとは一括りに出来ない幅広い音楽性を開花させている。実際4年ぶりに今年リリースされた5thアルバム『ANTENNA』は楽曲のバラエテイさ、一貫して今の時代の生きにくさに悩む若者たちに優しく、時には俯瞰的にそして力強く勇気を与えるメッセージを放っている。年末には念願の紅白出場ということだが、Official髭男dism、米津玄師、YOASOBI、King Gnu、藤井風、Vaundyなど、いまの時代を象徴するアーティトがその才能を日本国全土に知らしめたように名実ともその名を轟かすであろう。



”Magic”


最初聞いたイメージは何か懐かしいイメージがあったが、MVを見て「あっこれだ」

と思ったのはイギリス、バーミンガム出身のブルー・アイド・ソウル・バンド”デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズ”「カモン・アイリーン」だ。この曲はイギリスの小さな街で結構大人数のバンドがある種、古典的なアイリッシュミュージックやアメリカ民謡軍歌ディキシーをロックスタイルでストリートで表現している。あくまで私見であるが、ミセスは何かそれをサウンド的に80年代のアコースティックな柔かさの要素をうまくデジタル的な解釈に成功し、映像的には広大なイギリスやアイルランドやオランダなど北ヨーロッパの自然や幻想的な風景をバックに、(これも昔の曲だがTears For Fears - Shoutを思い出した。)うまくそのエッセンスをオマージュしているように感じた。歌詞は、凝り固まった甲羅を引き剥がし、もっと自由に「Magic」を信じて生きて良いよと歌う。とにかくその壮大さ、爽快さ、突き抜け度に大ブレイク寸前の独特のパワーを感じた。







”Soranji”


歌詞が素晴らしい。ある種、俯瞰的な天からのメッセージの様な、讃美歌の様な弱者に対しての優しさに溢れている。この感じは藤井風のマインドの高さにも近い、何かひとつの境界線を突破したアーティストは、自我を超えてこの慈愛の精神レベルに到達するのだろう。



”ケセラセラ”


ご存じの通りケセラセラとは、スペイン語の「Que sera, sera」から派生した表現である。直訳すると「何が来るものなら来るがいい」を意味し未来出来事対す開放的な態度を示す。この表現は、未来結果について過度に配せず現在の状況受け入れるという意味合いを持つそうだ。(Webioより)


ミセスはこの本意を見事に自分達の世界観に取り込んでいる。「私を愛せるのは私だけ」

日々大変だけど自分を大事にして欲しい。ふとした些細な優しい言葉や、ちょっとだけの休息ご褒美でも自分を勇気つけてくれる。どうしようもいない自分よがりな自分が不甲斐ない。それでも良いよ。前に向かって生きていこう。と


サウンドの構成も実に良い。テーマのラスサビから始まり前章はA.B構成が軸だが、中盤から変拍子、そして大サビ、そしてダイナミックな転調からテーマラスサビの繰り返しで畳み掛けながら、また変拍子パートに戻って大団円を迎える。まさに昔のクラシック音楽にも影響されたプログレッシブロックを聞いているようだが、それほど重々しく、仰々しくもなく最後までポップさを維持している。これだけの要素を昇華できるのは只者ではない。



”ダンスホール”


2022年この曲を聞いた時、「お、この人たち変わったな」というか、突き抜けたなと思った。ロックバンドがここまでブラスサウンドに合わせて踊ってるのだから、窮屈なカテゴリーを逸脱した秀曲。メッセージはその後の俯瞰的な慈愛の"Magic""ケセラセラ"に続いていく。「悩みすぎず、人生なるようになるから、兎に角楽しんで生きていこう」という楽しさ優しさに溢れている。













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