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King Gnu愛聴曲3選
更新日:8月9日

音・ビジュアル共に圧倒的オリジナルセンスと完成度を誇るトーキョー・ニュー・ミクスチャー・スタイルバンド"King Gnu"とオフィシャルにある通り不動の地位を築いている。特に常田の才能は広く知られ、オルタナティブなサウンドスケープの中に散りばめた独特な世界観は同業のアーティストにも高く評価されている。また井口のファルセットボイスも刹那的でペシミズムに彩られた情緒感がありバンドの世界観を構築している。
バンドの音は王道のバラードからオルタナテイブ、ビックバンド、アンビエント、クラシックとジャンルの垣根も超えており楽曲群も多彩だ。
最新の話題ではTVアニメ『呪術廻戦』の最重要の章となると「渋谷事変」オープニングテーマに新曲「SPECIALZ」が決定し、本人達も自信作という事もあり、9月にリリースという事でこちらの曲はまだ聴いていないのでベスト3を選ぶのは難しい処だが、あくまで主観的にチョイスしました。
1.白日
時代を象徴する名曲であり出世作。
美しく耽美的な楽曲が、井口のファルセットボイスから常田とのオクターブボイスへと展開していく。罪への葛藤と苦悩。過去への後悔、未練、追憶、生と死、赦しと愛の不可欠さ。肚の奥底の心情が深々と描かれている。
2.一途
映画『劇場版 呪術廻戦0』主題歌。疾走感と映画の主人公乙骨のピュアな純愛の世界観を織り込んだ歌詞と、各verseも非常にポップなメロディになっている。ただ第一線のオルタナテイブミクスチャーバンドという事もありサウンドにはシュールレアリズムとダダイズムが混在する。日常を超絶した摩訶不思議な呪力の様な創造性と破滅型と言われるダークな破壊的な創造性、其れがこの曲ではミックスされている。
3.三文小説 同率 カメレオン
小林秀雄が詩人中原中也の事を評した中に世間を渡って行くための自己隠蔽術が終始なかったそうだ。
常田氏の作品と井口氏の声には中也の代表作『汚れちまった悲しみに.....』『サーカス』と似た香りがする。
そう文學的で自分の気持ちに素直で純粋。そしてそのピュア故、儚く哀しい現実への落とし所が付けられず自傷的ですらある主人公達弱者への赦しと愛がある。
King Gnu - カメレオン