- officesuezaki
なとり/ Overdose
ちょうど去年の今頃かな?tiktokで結構気になるトラックがあってそれがこの子。色々リサーチしてみると30曲ほど曲のパーツを上げて、リスナーの反応をみていたようだ。結果1番好評だったこの曲をフルサイズレコーディングし、去年の9月に矢張りチューンコアで公表配信した処、あれよあれよと再生数を重ね、今では1億五千万ストリームを突破している様だ。

リリースしてすぐにこの曲は行くだろうと他のアレンジ仕事などのアプローチしてみたが、本人的にはニコニコ動画のボカロPの手法でカラオケをツィッター上に公開したりと曲の拡散に日々力を入れており、どこ吹く風でいたのを思い出す。
音楽の作り方も現代的だし歌も曲もセンスは勿論あるが、なんというか現代っ子の象徴で、身体にデジタルマーケティングが染み付いており戦略がクレバー。所謂私が別の仕事で携わる事も多いwebマーケターなのだ。20歳にして恐れ入るとはこの事だ。
最近のtiktok見ていると、この"なとり"や"VAUNDY"や"藤井風"を意識した様な歌い方、曲のコードやトラック展開の戦略で曲を上げている子達も多く、其れはそれで成功者に習えは、ありだけど、個性やオリジナリティも欲しいなとも思ったりする。
K-popが推進している世界市場で勝つための激烈な競争や強烈なハードトレーニングをこなす選抜されたエリート派とは全然別で、今回のなとりの様にマーケティング迄計算して自分一人でやり切る事を覚悟、最初からリスナーしか相手にしない多作なマーケティングリサーチ的なサンプル音作りと、シビアでクレバーで目標を置き自分に対しても客観的な判断できるビジネスマン的な現実派タイプは、今最も可能性のある日本の音楽市場での成功モデルには違い無い。